導入教材etc.

ピアノを始めたばかりの生徒さんのための導入教材について書きたいと思います。

・オルガンピアノの本
・トンプソン小さな手のためのピアノ教本→トンプソンピアノ教本1へ
・メトードローズ

他にも色々な教材がありますが、うちの教室では主に上記を導入教材として使っています。
始めた年齢、すでに少し経験があるか全く初めてか、そして相性を見てそれぞれの生徒さんに教材をお渡ししています。

1番使いやすいのは「オルガンピアノ」、1番美しいのは「メトードローズ」でしょうか…

メトードローズはとっつきにくい部分もありますが、左手の音の増え方や動かし方のバリエーション等、効率的で良く考えられていて、それでいて響きが美しいです。

トンプソンは一曲ごとの学習の意図がはっきりしていて、2巻以降には名曲の編曲が度々現れたり、左手の役割が伴奏だけでなく旋律も受け持ったり、多声音楽も出てきたり、充実しています。
特に、年齢がある程度進んでからピアノを始めた生徒さんにはこちらをお渡しすることが多いです。

それぞれの教材に長所がありますので、メインの教材をお渡しした上で、他の教材の曲も適宜お渡ししています。

以上の教材と併せて大体、バーナムテクニックも併用しています。シンプルで繰り返し出てくる要素の曲も多いですが、移調の練習なんかも早い段階で出来て便利で、ハノンやチェルニーへの繋ぎとして使っています。

その後はブルグミュラーやバッハの小品など様々な音楽作品を経験しつつ、「ル・クーペ」をよくお渡ししています。
メトードローズに続くフランスの教材ですが、音楽として素晴らしい曲が詰まっています。音階の練習にしてもワンパターンにならずハーモニー感があり、教則本とは思えない美しい転調があったり等、個人的にとても好きな教材です。
指の速さばかりを求める教材ではなく、音楽として素敵なので、大人になってからピアノを始めた方にも喜ばれています。

その後のチェルニー30番、40番…は避けて通れない道かとは思いますが、本当は30番より音楽性豊かなピュイグ・ロジェを代用したいところです…ですが譜読みが難しく、これを使ったことのある生徒さんは今のところ一人だけです💦

チェルニーは譜読みが簡単で効率よくテクニックが習得出来、短いスパンでこなすという経験が出来る(よく練習すれば)ので、やはり必要性を感じます。

欲を言えば、チェルニー30番の代わりにピュイグ・ロジェ、その後チェルニー40番へ進み、タイミングをみてクラーマービューローに進みショパンエチュードへ繋ぐのが理想かな…

私自身、小中学生の頃チェルニー30番、40番、50番と早く終わらせたい一心で頑張っていたので、練習曲に関してあの時期をもっと違う形で過ごしたかったな…という想いがあります。もちろん同時に他の様々な作品も勉強していたのですが。

導入教材について書くはずが、その後の長ーい話となってしまいました。ピアノの道のりは長くて豊かです✨
(暢子)